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 俳句雑誌
選句のご紹介

☆ 道 ☆では新規会員を随時募集しています。俳句に興味のある方はご案内を差し上げますので、メール等にて御連絡ください♪


俳句結社「道」
発行人 柳下良尾
〒413−0013
静岡県熱海市銀座 5の9
誌代
一部800円
1ヵ年4800円
同人費・年間3000円(誌代別)

道の俳句を詠んだ御意見ご感想 
また、俳句に興味のある方 
入会希望の方はこちらへ御連絡下さい 

@あたみ 熱海温泉の観光スポット情報と画像が満載です♪ 道俳句会のページです 熱海の濱よしsince1929

花冠集 柳下良尾

一陣に少し遅れて燕去る

十月の雲入れかはる山の空

どの山も月の出を待つ今年藁

雄鶏の声裏返る秋の昼

発心の風吹きはじむ鳥威し

水飲みに来て目くばりの秋の猫

水飲みに来て目くばりの秋の猫

秋風やまだ塞がらぬ蝉の穴

青芝に置く一枚の測量図

天草の乾く匂ひの暮れきれず

流木を焚く炎天の磯畑

道尽きるまでの島畑夏つばめ

天の相地の相炎暑変らざる

身中を風が吹くなり竹煮草

瞑れば時を失ふ山法師

瞬きもせず大粒の夏の星

円柱にれて北斗星涼し

雲流れくる一月の川の幅

うすうすと冬天の日のひとかけら

息深く吐くきさらぎの竹林

風向きの俄に変る落葉焚

仰ぎみて空の傾く寒北斗

寒桜ひと日に余る空のいろ

一枚の鏡の奥に雪が降る

わが町の道に迷ひて日脚のぶ

海荒れて串百連の目刺干す


黄落やもぬけのからの小鳥の巣

地球儀の片側かげる黄落期
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鷹の目の眠りさめたるとき冷まじ

山霧のうごきて鳥の巣を濡らす

鏡中に冬麗の船遙かなり


登校の子に追ひ越され十二月

雲の上に雲の流れて大根干す

いちまいの水を捲りて鳰


日のくれの空似水の香水すまし

天網に風少しある流れ星

声のして弛れか出てくる木下闇

蜜蜂の瓶を逆さに夜の秋

秋立つや雲に羽根あるごとく飛ぶ

銀漢の流れは空の道しるべ

積み足せる積木の家に小鳥来る
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夜に入りて潮の匂へる秋簾

少年の野川一跳び曼珠沙華

月白や呆け顔出す栗の虫

木霊はや眠れる山の月明り

一幹の脈打つ音も秋深し

過去の誌上大会より
特選

音たてて氷湖は神の渡り待つ・・・・・・三井文子

くらがりの紐ひっぱって冬灯す・・・・・石山愛子

菜の花や黄に染まりゆく日本地図・・・・小林春菜

秀逸

蓮枯れてどこへも行かぬ水となる・・・・南部照子

冷蝶や微塵に割れし瑠璃の音・・・・・・小林富巳

陽に重みあるや水侵きの初氷・・・・・・草柳恒子

木枯を一葉のごとく父が来る・・・・・・石田佳世子

火はすぐに風をよびたる野焼きかな・・・吉田とき子

梅が香に寄りて病後を計りけり・・・・・岡田繁子

佳作

寝落つ児の拳をほぐす冬日和・・・・・・小泉徳子

冬凪の海置き去りに発車ベル・・・・・・小澤幸子

風花やうしろ浅間の巨大石・・・・・・・加藤スミ子

研ぎそろふ刃物の匂ひ冬ふかむ・・・・・杉崎泰子

冬帽子風もろともにかむりけり・・・・・高橋京子

一歩踏む土の弾みや下萌ゆる・・・・・・土井一光

小包みを濡れ手で受ける年の暮れ・・・・坂本とし子

草枯れて名札の残る登山道・・・・・・・渋井秀子

一生の今を三日の富士にあり・・・・・・野村芳江

はたはたの体当たりしてわが手中・・・・石田佳世子

声にして身のうち澄ますきりぎりす・・・山口久美子
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編みものに過去を封じて冬用意・・・・・小笠原定子

ピカソよりルノアール好き秋桜・・・・・金刺綾香

少年の走り抜けたる芽の輪かな・・・・・中島弘子


道秀句抄 柳下良尾選

たましひの濡るるばかりに蓮ひらく・・・野田口あや

城趾の空澄みわたる新松子・・・・・・・馬場満帆

田に風の翼かざして鳥威し・・・・・・・北原礼子

鉄棒に稲干す寺の幼稚園・・・・・・・・勝俣ウメ子

密談のやうに西瓜を食べてをり・・・・・本田須美

雨あとの空気濃くなるさるすべり・・・・南部照子

捨てられしバケツ九月の雨の量・・・・・小泉徳子

連山の微光まとひし穂絮とぶ・・・・・・野村芳江

木の実落つ石の神馬の立眠り・・・・・・長倉あや子

待つ人のなくて門限秋北斗・・・・・・・土屋多恵子

駆けっこに負けて神父の夏終る・・・・・高橋靖久

冬麗や一人暮しの鍵の鈴・・・・・・・・白川芳江

地図になき空に道あり鳥渡る・・・・・・杉山きみ

青刈のひと日に乾く注連用意・・・・・・田辺百合江

色鳥や迷路抜け出す糸口に・・・・・・・吉田八千代

次の風待ちて身構ふ猫じゃらし・・・・・藤間淑子

露の草奥まで刈って防災日・・・・・・・木下房子

少年に夏百日の土踏まず・・・・・・・・南部照子

古代樹の土の入れ替へ風薫る・・・・・・草柳恒子

起き抜けにはやふくらます浮袋・・・・・土屋多恵子

地球儀の地軸狂はす酷暑かな・・・・・・増田志万

浴槽に西瓜浮かべて祭くる・・・・・・・田辺百合江

夏空の歪んでしまふしゃぼん玉・・・・・小沢ふみこ

満天に星をあづけて梅を干す・・・・・・杉山きみ

向日葵の中の一つが陽に背く・・・・・・高山百合子

期待せし入道雲の湧ききれず・・・・・・三宅はつじ

日盛りの沼一枚となり黙す・・・・・・・加スミ子

乳母車押して祭の裏通り・・・・・・・・小澤幸子

ふるさとの消火栓みな雪囲ひ・・・・・・小泉徳子

どか雪の降っては春のくるふべし・・・・小林富巳

満身をもて冬蝶のとどまれり・・・・・・石田かよ子

焚火して地虫の暮し狂はしむ・・・・・・北田栄

風出づるとき寒林の放つ・・・・・・・・石山愛子@あたみ 熱海温泉の観光スポット情報と画像が満載です♪ 道俳句会のページです 熱海の濱よしsince1929

まな尻に塩気のたまる春の風邪・・・・・杉崎泰子

帆柱の春眠さそふ船溜り・・・・・・・・長倉あや子

まず杭を打ちてどんどの竹の立つ・・・・草柳恒子

初笑ひ赤子喉まで見せて泣く・・・・・・藤原紫月


冬ぬくし好きにつながる子の星座・・・・高橋靖久

切株のけもの顔して冬ざるる・・・・・・三井文子

大釜の豆ふきこぼれ二月尽・・・・・・・横山晴子

馬となる瓜を育てて空蒼し・・・・・・・山本貞江草

刈って小指に挟む血止草・・・・・・・・長倉あや子

街抜けてすぐの勾配さるすべり・・・・・石山愛子

神棚を残し山小屋閉ぢて雪 ・・・・・・北原礼子


風に触れ生絹の声を黄コスモス・・・・・高橋京子

逆さ干しされて冬陽の水中花・・・・・・石山愛子


少年の産毛濃くなる冬木の芽・・・・・・野村芳江

向日葵の種や校舎に声戻る・・・・・・・加藤スミ子


赤い羽根心臓薬ポケットに・・・・・・・田辺百合江

犬の尾の言葉のやうに振り小春・・・・・草柳恒子

杉の実や山の暮れゆく音早し・・・・・・三井文子


団栗を見せて仲よくなりにけり・・・・・石田佳世子@あたみ 熱海温泉の観光スポット情報と画像が満載です♪ 道俳句会のページです 熱海の濱よしsince1929

八月や木馬ひとりの子に動く・・・・・・三井文子

椋鳥去ってひとりぼっちの木となりぬ・・高橋京子

一粒を噛んで刈りそむ稲の秋・・・・・・勝俣ウメ子

野分して家々洗ふごとくなり・・・・・・南部照子

秋深し島にくらしの焼却炉・・・・・・・小泉徳子

冠水の稲田に廻る鳥威し・・・・・・・・大塚美津子

本堂の鍵確かめて十三夜・・・・・・・・横山晴子

老牛の背の角ばって野分あと・・・・・・名倉重雄

舗装する道のとぎれて秋ざくら・・・・・栢本昭子

吊るされて今日の色なす唐辛子・・・・・山県光子

島山の裏も表もなき良夜・・・・・・・・小澤幸子

妻提げし買物籠の中に秋・・・・・・・・神戸綸一郎

蓑虫の蓑の重ね着夜に入る・・・・・・・杉山きみ

道集 柳下良尾 選

ふるさとの風を青しと燕の子・・・・・・加藤スミ子

松蝉や旅の越後に水を呑む・・・・・・・草柳恒子

海空に鰯雲まだつながらず・・・・・・・土屋多恵子

黒揚羽森の幽さを抜けきれず・・・・・・勝俣ウメ子

ぶら下がる糸瓜のかほの呆けゐし・・・・増田志万

追ひかけて他の片雲に連れ戻す・・・・・小泉徳子

千年のくれなゐ秘めし蓮の花・・・・・・菅原末野@あたみ 熱海温泉の観光スポット情報と画像が満載です♪ 道俳句会のページです 熱海の濱よしsince1929

川風に薄められたる草いきれ・・・・・・三井文子

梅干の口中にある大暑かな・・・・・・・小澤幸子

国中の青田ひろびろ風渡る・・・・・・・吉井公子

大仏のどこより翳る竹落葉・・・・・・・北原礼子

船着きし島天草の出荷どき・・・・・・・小沢ふみ子

立掛けて胡麻の干さるる寺庇・・・・・・横山晴子

揚船の草に沈みし月見草・・・・・・・・本田須美

夏霧の流れて山の貌隠す・・・・・・・・岩井祐司

干梅に猫一匹の影過ぐる・・・・・・・・北田栄

寺裏へ声の抜けゆく盆の前・・・・・・・沢登本代

鉄線花や隣家の窓の乱反射・・・・・・・石山愛子

みちのくの駄菓子づくしや蝉しぐれ・・・手嶋喜代子

新涼や酢にしまりゆく夜の鯖・・・・・・野村芳江

供華にして夜は花閉づるストケシア・・・田辺百合子

日輪に草引く力授かりし・・・・・・・・川合ひかり

秋雲の馬のかたちとなり走る・・・・・・菊地昌代

啄木の生地や山の田植どき・・・・・・・野田口あや

花芙蓉揺れてこの世へ蛙飛ぶ・・・・・・長倉あや子

風鈴の音それぞれに京言葉・・・・・・・村山春子

道筋を少し外して夏つばめ・・・・・・・山田節子

さやさやと浄土の風の今年竹・・・・・・吉田とき子

炎昼の脱衣はばかることもなし・・・・・坂本みどり

夏潮や船笛短かくすれ違ふ・・・・・・・小林富巳

山百合やまだそのままの造成地・・・・・名倉重雄

三山の一山近く夏座敷・・・・・・・・・川端重子

方位盤埃払ひし日の盛り・・・・・・・・藤原紫月

小太鼓の皮張り替へて祭来る・・・・・・高橋義久

梅雨晴の闇の中なる神馬の眸・・・・・・斧尾美和子

青田吹く風一色でありにけり・・・・・・杉山きみ

屹立の古城に秋の深みゆく・・・・・・・馬場満帆

書き足して梅酒作りの手引本・・・・・・高橋靖久

夕日落つときに多感な油蝉・・・・・・・大塚美津子

水打って人待ち顔を悟らせず・・・・・・中島清志

一粒の雨もこぼさず土用入・・・・・・・中田八重

睡蓮の水の余白へ鳥の影・・・・・・・・平井公子

波の色変へて寄せくる夏燕・・・・・・・森岡正江

足元を飛びたつ蝉の体当り・・・・・・・吉田八千代

山神の怒り治めて夏落葉・・・・・・・・西沢文子

青栗や近道はもう山の中・・・・・・・・大塚房子

この山の齢どれほど緑さす・・・・・・・小池正幸

あぢさゐや一寺一社の暮れ残る・・・・・五味弘子

石舞台見下し田植終りけり・・・・・・・狩野逸子

蛍の沢地下水に潜みたり・・・・・・・・川井守広

海風や紐を味方の夏帽子・・・・・・・・田中トシ子

切株の年輪蜜に鳥渡る・・・・・・・・・岡崎たつ子

夕顔の色たしかめて雨戸閉ず・・・・・・小牧貴美子

涼風や宵の迫りし畑帰り・・・・・・・・沢登よね

青簾透かしくる風匂ひあり・・・・・・・山本淳三

ひとり居も忙しくなりぬ祭前・・・・・・堀井松代

地球儀をなぞる旅路の星明り・・・・・・本塚久子

足元のいつか衰ふ桐の花・・・・・・・・土屋めれ子

藤の蔓まさぐるやうに秋に入る・・・・・沢登五重

薔薇十本活けて心の鎮まらず・・・・・・石川まき子

梅漬けて旅立つ用意一つ終ふ・・・・・・小磯満里子

子雀の呼び合ってゐる若葉風・・・・・・松本静江

一めぐり大名竹の落つる・・・・・・・・山口登美子

梅雨晴の剪定の音紛れなし・・・・・・・森元敦子

木下闇賭けゆく児らの青く染む・・・・・三田芳子

夕波のひととこ幽し夏つばめ・・・・・・石原健治

声たてて笑ふ赤子や緑さす・・・・・・・高木弘明

一幹の鳥の巣箱の梅雨に入る・・・・・・辻あさ子

詠みすてし詩に悔あり百日紅・・・・・・村上ふさ

一の坂二の坂登り青しぐれ・・・・・・・佐野厚子

同窓の呆け話や雨蛙・・・・・・・・・・石井ふさ子

観音の由来聞きゐる残暑かな・・・・・・岡田繁子

夕刊の少し湿りてかたつむり・・・・・・清水美枝子

南風や磨き上げたる旅の靴・・・・・・・北村久雄

ひたすらに空を信じて夏雲雀・・・・・・井上純子

浜梨の心をひらくやうに咲く・・・・・・岩田美和

大根の花の盛りの上屋敷・・・・・・・・水口久子

百段を登りて梅雨の寺参り・・・・・・・増田文江

夏の星あまた映して沼眠る・・・・・・・松村貞夫

昨年の夏見舞読む小引出し・・・・・・・平井絹子

片頬の気になる跡の籠枕・・・・・・・・山崎弘子

青あらし折鶴揺るる地蔵堂・・・・・・・高橋絹子

舌先のちりちり痛き山椒の実・・・・・・天野稲子

花うつぎ文字の薄るる鎮魂碑・・・・・・山崎進

県境越えて青田の広がりぬ・・・・・・・岩崎かつえ

風吹いて翔びたつやうに花菖蒲・・・・・川上黄葭

睡蓮の蕾待たるる露深し・・・・・・・・森あや

卯の花のこぼれて白き夜の風・・・・・・新田ひろし

街路樹の命の水のままならず・・・・・・笠原和子

雲中に光差したる実梅碗ぐ・・・・・・・谷口靖子

見返りの滝一筋の音もなし・・・・・・・川辺まさし

潮の香の吹き抜けてゆく夏座敷・・・・・行方しづ江

梅雨の猫いっさう丸く丸く寝る・・・・・萬石絹代

秋暑し吟行手帖の白きほど・・・・・・・藤原敬香

したたかに雨走りくる菖蒲池・・・・・・野田英雄

パプリカのサラダを盛って青葉風・・・・山口かよ女

色落ちもせず紫陽花に雨降れる・・・・・石田悦子

山空を頒け七月のつばくらめ・・・・・・松崎若葉

仏塔の活けに影置く草いきれ・・・・・・石原美佐

紫紺色して初茄子の漬け上る・・・・・・鹿村房江

杖ついて青田風吹く畦の道・・・・・・・佐藤美津枝

どの家の軒も十薬吊しあり・・・・・・・高瀬和子

天高くなる空っぽの観覧車・・・・・・・清水さき

下草を刈りて揚羽の飛び立てり・・・・・二宮妙子

川風や転がってくる夏帽子・・・・・・・北川康子

賑やかに物干竿の梅雨晴間・・・・・・・詠登美子

山裾の暮るるに間あり栗の毬・・・・・・坂本尚子

岬の碑に一行の詩梅雨の晴・・・・・・・池田節子

絵硝子の光散らして炎暑なる・・・・・・内山明子

あたり見てそっと弾けし鳳仙花・・・・・鈴木常子

白南風や心の隙間ふさがらず・・・・・・小池喜郎

鐘一つ撞いてこの世のみずすまし・・・・久保絹枝

巣燕や賑やかに来る雨の音・・・・・・・鈴木しも

帰省子の大の字に寝て青畳・・・・・・・橋本博子

明け方のわが子にかけて夏布団・・・・・高橋待子

坪庭に擬宝珠見つけて語りあう・・・・・稲田早苗

老いの身の農捨てきれず雨蛙・・・・・・高岡茂子

花合歓や天上に風渡りつぐ・・・・・・・石田護

引く草の根の張りつめて土用入・・・・・北川保

ねじ花の咲きのぼりたる昼の月・・・・・浅井光代

短冊に「今幸せ」と星祭・・・・・・・・吉川信子

一日の光余さずさるすべり・・・・・・・小松晴子

闇の奥その又奥の初蛍・・・・・・・・・岡村文子

くちなしの香りふくらむ風のみち・・・・松崎きく

迷ひ来し蝶は母かもねむの花・・・・・・林澄子

干梅の一つ落ちたる紅の濃き・・・・・・広瀬とよ子

太陽の光まともに返り花・・・・・・・・南部照子

剥落の一枚もなきうろこ雲・・・・・・・南部照子




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着ぶくれてどの吊革も届かざる・・・・・小泉徳子

落し主待つ手袋を四つ目垣・・・・・・・小林富己

半分はそっと返して年の豆・・・・・・・石山愛子


減反の畑いちめんの秋ざくら・・・・・・野田口あや

置かれたるごと三山の春兆す・・・・・・野村芳江

柚子に名をつけては遊ぶ冬至風呂・・・・川田千草

春麗の風立ちうごく錦鯉・・・・・・・・手嶋喜代子

渡り来て旧知のごとし居付き鴨・・・・・北田栄

風のまだ気付かぬうちに落ち葉掃く・・・白川芳江

倒木にうすき冬日の影長し・・・・・・・長倉あや子


掃き寄せてどの木の枯葉とも知れず・・・山本貞江

高きもの高きまま枯れ雑木山・・・・・小泉徳子


短日をたっぷり使ひ小豆煮る・・・・・藤原紫月

白菜に塩ふる雲の切れ間にて・・・・・杉崎泰子


やがて散る銀杏大樹を仰ぎけり・・・・村山春子

応援のつひに総立ち曼珠沙華・・・・・南部照子


崩れたる案山子の骨を一束ね・・・・・勝俣ウメ子

一輪の花を離れず秋の蝶・・・・・・・三井文子


大皿を花壇のごとく牡丹鍋・・・・・・高橋京子

極月の木漏れ日ひかる防風林・・・・・野村芳江

牛小屋に牛居ず夏の月昇る・・・・・・島田高志

桃の木の下に寄りあふ油照り・・・・・沢登本代

一湾に夕日のあたる砂日傘・・・・・・村山春子


百日紅空の余白に雲動く・・・・・・・野村芳江

涼風に幼児まかせてひと眠り・・・・・坂本みどり

網の目を風がさへぎる大暑かな・・・・三井文子

サルビアの火種燻りはじめけり・・・・三井文子

一粒を噛んで刈りそむ稲の秋・・・・・勝俣ウメ子

冷やされて縞の縮まる西瓜かな・・・・南部照子

跳箱をまた高くして鰯雲・・・・・・・南部照子

開け放つ野分のあとの測候所・・・・・小泉徳子

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山河集 同人作品

犬猫もいぶかしむなり夏至の雨・・・・岩橋勲

茄子の花諺どほりにはゆかず・・・・・小林富巳

水替へてまだ咲くつもり水中花・・・・小泉徳子

鳴きやみて雨本降りに青蛙・・・・・・南部照子

浮き出でて顔の幼き夏の鳰・・・・・・三井文子

八月の浄土へ参る紙袋・・・・・・・・野村芳江

草刈の鎌の刃こぼれつくづくし・・・・藤原紫月

転がって思案の果てのかたつむり・・・石山愛子

みちのくの懐ふかし朴の花・・・・・・野田口あや

水音の胸に棲みつく水芭蕉・・・・・・北原礼子

遠ざかる船に別れの夏帽子・・・・・・小林春菜

水走る青田の風をひと跨ぎ・・・・・・長倉あや子

届かざるところに熟れてさくらんぼ・・草柳恒子

荒梅雨や浜の流木けものめく・・・・・勝俣ウメ子

青柳の谷戸深くして俄雨・・・・・・・手嶋喜代子

秋晴やほっこりとある犬の眉・・・・・北田栄

紅梅へ追ひ立てられて片目鶏・・・・・岩橋勲

山空の密なる青のいかのぼり・・・・・今村正治

手を曳かれ吊橋渡る初薬師・・・・・・山口華村

綿虫や遮断機閉じてゆきどなし・・・・杉崎泰子

吹かれては波に逆らふゆりかもめ・・・土井一光


雌象の小さき乳房もしぐれける・・・・岩橋勲

散り敷いて地に還るいろ冬椿・・・・・山口華村

山々の暮れ凧の果知らず・・・・・・・今村正治

水仙の芽のはればれと墓囲む・・・・・杉崎泰子

菊人形風に鎧の花が散る・・・・・・・小林春菜

小鳥くる柄を締め直す片手鍋・・・・・小林富己

冬枯やキリンの影の淡き壁・・・・・・手嶋喜代子

薬湯のぬるきに浸り木の実落つ・・・・北田栄

虫の音や闇に沈みし石一つ・・・・・・野田口あや

山畑へ一つ飛火の曼珠沙華・・・・・・野田口あや

重なりし落ち葉踏みしめ無人駅・・・・小林春菜

無人茶屋柿を吊して小銭入・・・・・・小林春菜

寂光をまとひて木の実落ちにけり・・・野村芳江

桐の実に三日つづきの雨となる・・・・野村芳江

残照のまだある池の菱紅葉・・・・・・野村芳江

椋鳥群れし一樹揺れをり叫びをり・・・高橋京子

実ざくろの裂けて重荷を軽くせり・・・高橋京子

草の根の日にちりちりと蝉しぐれ・・・草柳恒子

渡りきし鳥を大樹の深く抱く・・・・・草柳恒子

秋天や帰港うながす一汽笛・・・・・・草柳恒子

夕ぐれを葉の裏返る残暑かな・・・・・石山愛子

青柚子や細かき雲の流れつぐ・・・・・石山愛子@あたみ 熱海温泉の観光スポット情報と画像が満載です♪ 道俳句会のページです 熱海の濱よしsince1929

三伏や砂流れゆく砂の上・・・・・・・南部照子

くちびるに触れ秋風を振りむけり・・・牧野甫

掛時計の跡へ目のゆく虫の夜・・・・・北田栄

暮れてより海鳥の声秋深む・・・・・・北田栄

碧路集

風鈴を揺らして計る風のみち・・・・・山田節子

合歓の花咲いて暮色のはじまれり・・・加藤スミ子

こきこきと馬鈴薯洗ふ夕厨・・・・・・小沢ふみ子

山よりの風のやさしく桃出荷・・・・・沢登本代

熊蜂の反撃にあふ敗戦日・・・・・・・横山晴子

酢の飯を扇ぐ頃合古団扇・・・・・・・本田須美

旅ゆえ衿元ゆるむ蛍の夜・・・・・・・小澤幸子

散水の日課となりて雨を乞ふ・・・・・田辺百合江
一輪車より日焼子の足踊る・・・・・・新谷実与

朝顔にうなじ労る風少し・・・・・・・吉田とき子

まだ牛の声聞く盆地祭来る・・・・・・名倉重雄

実の落ちて山桃の木のあるを知る・・・杉山きみ

神さぶる杉の膚に大夕立・・・・・・・吉田八千代

掌の蛍握りしめては点しけり・・・・・森岡正江@あたみ 熱海温泉の観光スポット情報と画像が満載です♪ 道俳句会のページです 熱海の濱よしsince1929

戦ぐことまだ整わず今年竹・・・・・・栗田信子

帆柱の天空揺らす星祭り・・・・・・・高橋靖久

掃き清め明日開院の夏館・・・・・・・吉井公子

幼子のこはごは触るる蝉の殻・・・・・木村勝江

百合の香の風に乗りくる夕涼し・・・・松井喜代子

長男に先立たれたる秋燕・・・・・・・小林涼江

梅雨晴や掴まり立ちの子の歩み・・・・永沼君子

夏草や雀集まる野辺の道・・・・・・・伊奈達郎

一灯も見ず沖島の走り梅雨・・・・・・斧尾美和子

選り出されたる双子のさくらんぼ・・・萩野春子

丁字屋の風の一文字夏のれん・・・・・菅原未野

ただじっと見てゐるだけの滝の虹・・・木下房子

告別や露草の群闇に浮く・・・・・・・五味弘子

新しき鼻緒緩めて夏祭り・・・・・・・大塚美津子

明け方の地下足袋濡れて露の畑・・・・沢登よね

打水につぎつぎ来る揚羽蝶・・・・・・土屋多恵子

ひと雨を待つうち梅雨の明けにけり・・高杉美智子

手のひらの深さで量る紫蘇の塩・・・・小倉弘子

暁を震ひたたせて蓮ひらく・・・・・・長谷川淑恵

種蒔きしごとく密なる草を引く・・・・川合ひかり

巣立鳥らしきにパンの耳ほぐす・・・・神戸綸一郎

朝顔の蔓は支柱を外れて浮く・・・・・沢登五重

葉がくれに野鳩の声も梅雨曇り・・・・沢登幸子

雲厚き飛騨の山壁梅雨兆す・・・・・・山本淳三

冬銀河山河は枯れて連なれり・・・・・牧野甫

葉牡丹やうす目をあけて留守の猫・・・加藤スミ子

暮れ早し島の稜線まだ消えず・・・・・斧尾美和子

冬木立ひょんな処に灯が点る・・・・・田辺百合江 

新刊の歳時記めくる初句会・・・・・・山口久美子

村中を集めどんどの一火勢・・・・・・名倉重雄

身廻りに寺二つあり秋彼岸・・・・・・沢登本代

追ひかけてくる出雲路のしぐれかな・・栢本昭子

野に放つ犬の尾につくいのこづち・・・栢本昭子

黒々と月を揚げたる甲斐の山・・・・・横山晴子

峰雲やたっぷりと溶く白絵の具・・・・北原礼子

包丁の使ひ馴れたる音の秋・・・・・・北原礼子

カンナ咲く塗り替えられし蔵の壁・・・加藤スミ子

甘樫の丘の彼方のいわし雲・・・・・・山本貞江

秋の寺百花の開く絵天井・・・・・・・山本貞江

二番花ことなく咲いて今朝の秋・・・・山県光子

短日や明日はあしたの農予定・・・・・山県光子

秋茄子の干割れて老をかくし得ず・・・吉田とき子

晩学の夜を励げまされ虫しぐれ・・・・吉田とき子

背なの児のとうに睡れる秋祭り・・・・名倉重雄

バス一人乗せて花野のそぞろ寒・・・・名倉重雄@あたみ 熱海温泉の観光スポット情報と画像が満載です♪ 道俳句会のページです 熱海の濱よしsince1929

馬になる胡瓜の曲り具合みる・・・・・高橋靖久

雨戸一枚開けていざよふ月仰ぐ・・・・川田千草

秋冷や日向恋しき道の幅・・・・・・・松井喜代子

今年又とんぼ見ぬまま秋深む・・・・・松井喜代子

浮雲のこころに沁みる返り花・・・・・馬場満帆

再会をはたせず逝きし走馬灯・・・・・中島由

地球儀の太平洋に蝿ひとつ・・・・・・中島由

ひと夏の脱兎の如く過ぎて秋・・・・・山田和子

秋風やぺんぺん草の盛り過ぐ・・・・・山田和子

御坂路や熟れて葡萄の暮れ残る・・・・萩野春子

気づかいて友の買ひきし秋刀魚焼く・・沢登よね

芋畑の身丈を余す初嵐・・・・・・・・沢登よね

路地の子に空深くあり星祭り・・・・・永沼君子

先立ちて婆の炊き出し秋出水・・・・・永沼君子

雷鳴を鉄槌のごと貰ひけり・・・・・・鈴木浩子

どの鉢の菊の香りぞ透かし見る・・・・伊奈達郎

秋出水あと湧水の三日ほど・・・・・・吉田八千代

秋のもの似合ふ信楽焼きの壷・・・・・吉田八千代

頑固なる人の籐椅子片曲り・・・・・・藤間淑子

人の名のすぐに浮かばず夏帽子・・・・藤間淑子

白萩の素直に風を通しけり・・・・・・杉山きみ

コスモスの揺れ高原の下り坂・・・・・土屋めれ子@あたみ 熱海温泉の観光スポット情報と画像が満載です♪ 道俳句会のページです 熱海の濱よしsince1929

吹かれきし蝶の宿れるしだれ萩・・・・土屋めれ子

草の穂の弾けて道の高みつつ・・・・・本多須美

落葉踏む音跳ね返る切通し・・・・・・栢本昭子

冬すでに塔高々と仰ぎけり・・・・・・横山晴子

柿の実のはちきれさうな夕陽照る・・・小沢ふみ子

裏白の反りては青き畳かな・・・・・・牧野甫


冷まじや発ちて始発の無人駅・・・・・山県光子

冬の虹渡りそこねし拠どころ・・・・・中島由

老眼鏡外してすする冬至粥・・・・・・伊奈達郎

夕焼けて大根はみ出す背負籠・・・・・高橋靖久

山門に並べし南瓜ほとげ顔・・・・・・山田和子


鶏頭の影を乱さず夕日落つ・・・・・・山田武

一陣の風に寺領の銀杏降る・・・・・・大塚美津子


公開した全ての作品には著作権が付きます。無断転載を堅く禁じます。

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